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結婚指輪の打ち合わせの為横浜へ。 その時依頼していただいた方から聞かせてもらったコンセプトはとてもシンプルなものでした。
【素粒子】
シンプルすぎてドキッとしました。
つまり後は任せる!という事です。
その後コンセプトをデザインに落とし込む為にずっと素粒子について考えてました。(ほんま熱でるんちゃうか思いました)
で、ようやくコレだ!と 納得のいくところまでまとまりました。
最小の素粒子と最大の宇宙を一つの理論で説明出来るひも理論と呼ばれる万物を統一する理論があります。 素粒子とは何かを知るにあたって必ずひも理論という考え方がでてきます。素粒子の中にあるひもの振動パターンの違いで全宇宙は構成されているというものです。へ?って感じですよね。僕もなりました。 小さな小さなひもの奏でる音楽で世界は出来ている、世界は素粒子のひもが奏でるシンフォニー!と、こうなるととてもロマンティックで、依頼してくださった方が音楽をやっている方なのでこれがしっくりきました。 今、全宇宙に存在している素粒子は、最初リンゴの中に収まっていた。それがビッグバンによって散らばり今の宇宙を構成している。 無個性な素粒子の組み合わせによって個性を持った僕たち人類が生まれ、それぞれが人格を持ち、個性を持つ。そしてその個性を共感し尊重し合えるパートナーが出来る。長い年月をかけ2人は引き合わされ、それは理屈じゃなく遺伝子が知っている。 このリングの形は素粒子の中にあるひもの振動(波)を表しています。それぞれの誕生石の部分を重ねると2つのリングが同じ波を描くようにしました。この重なりあい方も2人の指のサイズの条件が揃わないと出来なかった形です。
裏側には 今回のテーマで重要となる単語gluon(素粒子の種類の一つ:強く引き合う性質を持つ)gamut(全音域、全ての音)gene(遺伝子)の3つの頭文字の【g】の一文字だけ刻印しました。
素材はK18のイエローゴールドとホワイトゴールド。一般的にホワイトゴールドはその上からメッキをかけているものが多いのですが、2つのリングの表情を同じにする為、そのままで仕上げました。
今回依頼してくださったK様、奥様、有難うございました。
K18 yellow gold / diamond
K18 white gold / aquamarine