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楓蔦黄

西は中央アルプス山脈、東に南アルプス山脈という 絵に描いたような景色の中で生まれ育ったおふたり。 リモート打ち合わせの最中故郷のお話を聞きながら その土地の匂いを感じた気がした。 故郷のアイデンティティを指輪に入れたいと思った。 当たり前にそこにありすぎて忘れそうになるものを、 これからも絶対に変わらないものの儚さを。 当たり前だけど指輪は金属でできている。 焼き物ならば土 服ならば綿や麻 料理ならば食材 これらすべて、素材に地域性が大きく関わってくる。 素材を抽出しようとすると必ずその土地の 個性がひっついてくる。 でも金属という素材は良くも悪くも地球上どこで 採れても同じであって、あっちの金はカチカチだけど こっちの金はフカフカやで〜などは絶対にない。 無個性なのだ。 昔から素材の持つ地の個性への憧れはずっとあって うらやましいな〜なんて思いながら金属遊びをしてきた わけだが、最近はその無個性という個性も 案外悪くないのかもしれないと思えるようになってきた。 地の個性が無い分、そこに頼らず作る側の考えてることや 意図を乗せやすい。が故にシビアにはね返されることも 多いのだが。 おふたりが大事にされてる11月4日。 この日は、日本の季節を72候に分けたところの 「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」という季節にあたるそうです。 楓や蔦が赤や黄色に色づいてくる季節で 「山粧う(よそおう)」という言葉もこの季節を指すそうです。 おふたりの誕生日石でもあるトパーズ、 中でもインペリアルトパーズはこの山粧う季節の色に とても似ていたので、中央アルプスと南アルプスの中でも 幼い頃から親しんできた西駒ヶ岳と仙丈ヶ岳の位置に ひとつずつ石をいれた。 末永くお幸せにー! Pt950, Imperial Topaz









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